対ヒズボラ戦が全く起こらない可能性が非常に高い イスラエル側が準備不足 レバノン

公開発言と非公開会談の中身に差がある、北部での戦争はすぐには起こらない：イスラエルメディア
Remarks, closed-door talks gapped; no war in North soon: Israeli media
イスラエルのチャンネル14の政治記者は、関連コストを理由とした「イスラエル」の消極的な態度が、ヒズボラとの戦争を阻止する上で重要な役割を果たしていると示唆している。

2024年6月28日
https://english.almayadeen.net/news/politics/remarks--closed-door-talks-gapped--no-war-in-north-soon--isr

イスラエルの「国家監査官」マタニヤフ・エングルマン氏は木曜日、ヨアブ・ギャラント治安相とモシェ・アルベル内務相の意見の相違により、レバノンとの国境沿いの北部で戦争が起こった場合の入植者避難について「イスラエル」は準備ができていないと警告した。

ベンヤミン・ネタニヤフ首相に宛てた書簡で、エングルマン氏はこの対立を強調し、両省は緊急事態の際に入植者避難の責任を誰が負うかについて合意できないと説明した。

エングルマン氏は、内務省は政府が主導する学校への避難に責任が限定されていると主張し、入植者をホテルなど他の場所に避難させる決定は内務省の管轄外であると主張していると書いている。

一方、イスラエル治安省は、内務省が入植者のケアを管理し、避難の解決策を提供すべきだと主張している。

今月初め、ギャラント氏は書簡でアルベル氏に、ガザ戦争がレバノンに拡大し、10月7日以降に実施されたよりも大規模な北部避難が必要になる可能性があると警告した。

「内務省は、避難が学校への避難でない限り、この問題は内務省の責任ではないと主張しているため、必要になった場合にそのような（学校以外への施設への）避難計画を進めることに反対している」とエングルマン氏は指摘した。

アルベル内相はギャラント氏への返答で、同省は「住民の積極的な避難に責任はない」と述べ、提案された計画は適用できないと判断し、その実施に反対した。

エングルマン氏はネタニヤフ氏に対し、大臣らのやり取りは、緊急事態における入植者の避難という未解決の問題を浮き彫りにしたと伝えた。

同氏は、「この問題は、戦争開始以来私が行った北部と南部の視察や、避難民や地方自治体の長との会合で特に強調された」と述べた。

例えば、エングルマン氏は、キルヤト・シュモナの入植者は現在約300か所に分散しており、自治体が連絡を維持するのが困難になっていると指摘した。

また、入植者が避難した多くの地域の当局も、十分な教育、福祉、健康、雇用サービスを提供するのに苦労していると付け加えた。

また、エングルマン氏は「適切な避難組織の欠如から生じる可能性のある深刻な結果」について警告し、ネタニヤフ首相に介入して両大臣間の紛争を解決し、迅速な解決策をもたらして「イスラエル」が避難者に必要なサービスを提供する効果的な計画を持つことを確実にするよう求めた。

関連した文脈で、イスラエルのチャンネル14の政治記者タミール・モラグ氏は、「イスラエル」とヒズボラの戦争が近い将来に勃発することは予想されておらず、まったく起こらない可能性が非常に高いと示唆した。

モラグ氏は、政治指導者らの公の声明と密室での協議のギャップを批判し、米国の圧力よりも、イスラエルが関連コストを理由にヒズボラとの戦争に踏み切ることを躊躇していることが、戦争を阻止する上で重要な役割を果たしていると強調した。

同氏は、イスラエルの指導者らが北部の入植者に対し、「ヒズボラは深刻な打撃を受けており、国境の状況は劇的に変化しており、2023年10月7日のシナリオは繰り返されない」と伝えるだろうと示唆した。

同時に、モラグ氏によると、入植者には多額の金銭的インセンティブを通じて北部への帰還を迫る圧力がかかり、帰還を拒否した場合はそのインセンティブが打ち切られるという。イスラエル特派員は、同じ状況がガザ地区入植地にも当てはまると指摘した。

「イスラエル北部住民は、ヒズボラとの本当の戦争に関する決定権は彼らの手中にあることを知る必要がある。彼らが戻れば戦争は起こらないし、戻らなければイスラエル政府と軍は戦うしかなくなる」と彼は強調した。

モラグ氏は、ヒズボラが戦争を通じて回廊全体を空にすることに成功したと考え、レバノンのグループが「勝利したと感じれば」、次の戦争はすぐに起こり、「イスラエル」が準備している戦争とはまったく異なるものになるだろうと警告した。