石油タンカー53隻がロシア、中国、トルコ沿岸で空のまま停泊中 対ロシア経済制裁

2024年7月10日 13:21
制裁で数十隻の石油タンカーが停泊中 – ブルームバーグ
Sanctions leaving dozens of oil tankers idle – Bloomberg
一方、運賃の下落は、制裁がロシアの石油輸送コストに影響を与えていないことを示していると、同メディアは指摘している
https://www.rt.com/business/600799-russia-oil-tankers-idle-sanctions/

以前はロシア産原油を輸送していた数十隻の石油タンカーが、西側諸国の制裁を受け、現在はロシア、中国、トルコの沿岸で空のまま停泊中であると、ブルームバーグは水曜日、追跡データを引用して報じた。

53隻のうち数隻は、ロシアの石油輸出に対するG7価格上限を破ったとして標的にされたと報じられており、他の数隻はロシア国営タンカー企業ソブコムフロットの所有物として指定された。環境リスクの疑いで制裁を受けたものもある。

2月、米国はソブコムフロットと、国営企業に所属する10隻以上の船舶を標的にした。

同報道機関が引用したデータによると、10月以降に米国、英国、EUの制裁に違反したとされた石油輸送船のほぼすべてが、それ以降、貨物を積載できていない。そのうち3隻のみが積載されたと報じられており、その後、さらなる活動を隠すためにトランスポンダーをオフにした。

ブルームバーグは、制裁も一因となって下落している運賃は、制裁措置により船舶の移動が妨げられているものの、ロシアの個々の貨物のコストが目に見えて上昇していないことを証明していると指摘した。

西側諸国政府は、ロシアの海上原油に対する禁輸措置とともに価格上限を導入し、同国の経済に打撃を与えようとしたが、同時に価格高騰を引き起こさないようにロシアの原油が世界市場に流れ続けるようにした。この措置は2022年12月に施行され、2023年2月にはロシアの石油製品の輸出に対する同様の制限が続いた。

モスクワはこれに対応して、エネルギー輸出の大半をアジア、特にインドと中国に向け直した。インドと中国は世界最大の石油生産国に対する制裁に参加しないことを選択したため、ロシア産原油は西側諸国の価格上限を上回る価格で販売できる。