ナスラッラー暗殺の費用10秒で10億円 北部戦線50日間で1兆円 イスラエル レバノン ヒズボラ

10秒で2500万シェケル：ハサン・ナスラッラー暗殺のコスト
NIS 25 million in 10 seconds: The cost of Hassan Nasrallah assassination
イスラエルの北部戦線での戦争は、高価な兵器の使用もあって、9月初旬以来約250億シェケル（1兆円）の費用がかかっている。費用の増加により、政府は防衛予算の増額が必要となる

2024年10月21日
https://www.ynetnews.com/business/article/sjjheofxjl

日曜の報道によると、ガザでの地上攻撃の継続に加え、レバノン戦線への戦争拡大にかかる費用は、9月初旬から過去50日間で約250億シェケル（1兆円）に達した。これらの多額の費用は、休暇明けすぐにイスラエルの国家予算を分割して増額する必要がある。

イスラエル国防軍の高官は、ベイルートのダーヒヤ（南郊）地区のバンカー爆破でヒズボラ指導者ハサン・ナスラッラーを殺害した10秒間の作戦で使用された弾薬だけで2500万シェケル（10億円）の費用がかかったことを確認した。同様に大規模な爆撃で後継者のハシェム・サフィディンを殺害した作戦には、さらに2000万シェケル（8億円）の費用がかかった。

特にここ数週間で数万人の予備役が動員され、昨年10月に戦争が始まって以来初めてレバノンに数個師団が派遣されたため、費用は急増している。

高額な弾薬が大量に使用され、主にレバノンからだが、イラン、イラク、イエメンからもミサイルやドローン攻撃が大幅に増加したことを受けて、高価な迎撃ミサイルを数百発発射する必要があったため、多額の費用がかさんでいる。

高官は、最近までイスラエル国防軍の1日の戦闘費用は約4億シェケルに達していたと指摘した。しかし、レバノンでの作戦拡大以来、コストは上昇し、現在では1日5億シェケルを超えており、近い将来さらに増加する可能性がある。

同時に、過去2週間の新たな部隊の配備と戦闘地域の拡大により、ガザでの戦闘費も急増しており、これには予備部隊の追加招集も含まれている。

財務省の高官は、現在の予算の資金不足と、来年度に延期された米国からの180億ドルの援助のイスラエルへの送金の遅れを考えると、政府は休暇直後に3度目の2024年度予算違反に見舞われると予想されると述べた。

経済専門家は、イスラエル経済は、この規模で北部と南部の両方の戦線での長期戦争を維持するのに苦労する可能性があると警告した。同当局者は、レバノンでの作戦の大幅な拡大、大規模な予備兵力の動員、南部での最近の戦闘の激化により、ここ数ヶ月では予想されていなかった予算措置が必要になるだろうと付け加えた。

今後数年間の国防予算の見直しを任されている「ナグル委員会」は最近、中間報告書を発表した。しかし、2025年から少なくとも2030年まで必要となる予算増額の規模については触れられていない。

イスラエルの安全保障当局は今後数年間で2200億シェケル（8.81兆円）の追加を要求しているが、財務省はこれを断固として拒否している。財務省は、イスラエル国防軍は効率性を高めつつ、予備軍の増強、義務的兵役の延長、常勤軍人の増員などを通じて規模を拡大する必要があると主張している。

伝えられるところによると、今後数年間、安全保障当局と財務省の差は少なくとも年間200億シェケル（8000億円）ある。ナグル委員会の最終勧告が発表されれば、ベンヤミン・ネタニヤフ首相は要求と財務省の要求の一部を満たす意思との間の相違を解決しなければならないようだ。