ロシア 原油取引の決済を暗号通貨に切り替え 経済制裁 金融制裁 米国

ロシア、原油取引で暗号通貨に切り替え
Russia Switches to Crypto in Oil Trade
2025年3月14日、午前2時49分(中部夏時間)
https://oilprice.com/Latest-Energy-News/World-News/Russia-Switches-to-Crypto-in-Oil-Trade.html

米国の制裁措置が続く中、ロシアは主要顧客である中国やインドとの原油取引で暗号通貨の利用を増やしていると、匿名の情報筋を引用してロイターが報じた。情報筋によると、ロシアの原油取引業者は暗号通貨を使って人民元やルピーをルーブルに交換しているという。

今のところ、暗号通貨で取引される原油の量はロシア全体のわずかな部分だが、増加傾向にあると情報筋はロイターに語った。国際エネルギー機関によると、ロシアの昨年の原油取引総額は9120億ドルだった。

暗号通貨は制裁を回避するための好まれる手段となっており、イランとベネズエラも米国の制裁を背景にデジタル通貨の国際貿易決済の可能性を活用している。

ロイターの情報筋の1人は、この取引の仕組みについて、買い手が貨物の代金を仲買会社に例えば人民元で支払い、オフショア口座に預ける、と説明した。仲買人は人民元を暗号通貨に換えて別の口座に送金する。その後、その金額はロシアの3番目の口座に送金され、そこでルーブルに換金される。これは複雑な仕組みであり、貨物を手に入れるためにこうしたすべての換金の手間をかけるほど石油の需要が健全であることを証明している。

情報筋の1人によると、ロシアの石油取引会社1社だけでも、月間取引量は数千万ドルに上る。

一方、ブルームバーグのジュリアン・リー記者によると、ロシアの石油産業に対する制裁は効果を失い始めているようで、制裁対象のタンカーが再び積み込みを始めている。同コラムニストは今週、制裁対象のタンカー3隻が同国の主力製品である東シベリア太平洋級の原油を積み込み、極東のナホトカ港から出港したと報じた。リー記者は衛星画像データを引用し、さらに多くのタンカーが同港から出港していると付け加えた。制裁のため、タンカーは以前同港で停泊していた。

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