アラブ諸国世論調査 イスラエル承認に賛成6%、反対87%
Nearly 90% of people in Arab countries oppose normalization with Israel: Poll
Thursday, 08 January 2026 9:53 AM
https://www.presstv.ir/Detail/2026/01/08/762090/Close-to-90-of-people-in-Arab-countries-oppose-normalization-with-Israel
アラブ諸国における対イスラエル正常化への意識調査(2025年)
調査の概要と規模 「アラブ世論指数2025(The Arab Opinion Index 2025)」は、ドーハに拠点を置く「アラブ調査・政策研究センター(ACRPS)」が実施した、第9サイクル目にあたる定期的な世論調査の結果です。この調査は1年をかけて準備され、2024年11月から2025年8月にかけて、アラブ圏の15カ国で対面インタビュー形式により実施されました。
対象国には、サウジアラビア、クウェート、カタール、イラク、ヨルダン、パレスチナ、レバノン、リビア、エジプト、スーダン、チュニジア、モロッコ、アルジェリア、モーリタニア、シリアが含まれます。
本プロジェクトは、合計40,130人の回答者を対象としており、アラブ地域で実施された調査としては史上最大規模です。完了までに413,000時間以上を要し、500人の女性を含む1,000人の研究者が動員されました。調査員が移動した総距離は100万キロメートルを超えています。
正常化に対する圧倒的な反対意見 調査の結果、アラブ世界の圧倒的多数の人々がイスラエルの承認に反対し、国交正常化を拒否していることが明らかになりました。具体的には、回答者の87%が自国によるイスラエルの承認に反対しており、賛成と答えたのはわずか6%に留まりました。
この結果は、2020年に米国の中介で複数のアラブ諸国がイスラエルと国交を樹立した「アブラハム合意」が存在するにもかかわらず、国民感情はそれとは対照的であることを示しています。なお、正常化を支持した極めて少数の層についても、その約半数は「独立した主権を持つパレスチナ国家が設立された後にのみ行われるべきだ」と条件を付けています。
国別および地域別の傾向
イスラエルの承認に対する拒絶反応が最も高かったのはリビア(96%)とヨルダン(95%)でした。これにクウェート(94%)、パレスチナ占領地(91%)、レバノン(89%)、そしてモロッコとカタール(共に89%)が続きました。
地域別では、ペルシャ湾岸地域および北アフリカ地域の回答者が、承認に対して最も強い反対を示していることが判明しました。また、2025年12月にはチュニジアで正常化に反対する100万人規模の署名活動が行われるなど、各地で抗議の動きが見られます。
近年の世論の変化と現状
いくつかの国では、過去数年間で世論に顕著な変化が見られました。
スーダン: 承認支持派の割合は、2013年から2022年の間には13%から23%の間で推移していましたが、今回の調査では7%にまで下落しました。
モロッコ: 2020年の正常化合意署名後の2022年には20%の支持がありましたが、2025年には6%にまで減少しました。
クウェート: 承認を拒否する割合が、2022年の85%から今回は94%へと上昇しました。
さらに、2025年4月には、モロッコのタンジェ・メッド港付近で、イスラエル占領地向けと疑われる航空機部品を積んだマースク社の貨物船の入港に対し、「テロリスト・シオニストへの武器輸送を止めろ」という横断幕を掲げた抗議デモが発生しています。
反対の理由と今後の展望
イスラエルの承認に反対する人々は、その理由として、イスラエル体制の「植民地主義的、アパルトヘイト的、かつ拡張主義的な性質」や、パレスチナ領土の継続的な占領を挙げています。一方で、拒絶の根拠として文化的・宗教的な正当化がなされるケースはほとんど見られませんでした。
報告書は、これらの理由がアラブ世論における一貫した立場を反映していると強調しています。イスラエルの植民地的な性質が存続する限り、この世論の方向性に根本的な変化が起きることは期待できないと結論付けています。また、イラクの首相も、イスラエルとの外交関係の可能性を断固として否定しており、正常化の概念は自国の原則と相容れないものであると明言しています。
Thursday, 08 January 2026 9:53 AM
https://www.presstv.ir/Detail/2026/01/08/762090/Close-to-90-of-people-in-Arab-countries-oppose-normalization-with-Israel
アラブ諸国における対イスラエル正常化への意識調査(2025年)
調査の概要と規模 「アラブ世論指数2025(The Arab Opinion Index 2025)」は、ドーハに拠点を置く「アラブ調査・政策研究センター(ACRPS)」が実施した、第9サイクル目にあたる定期的な世論調査の結果です。この調査は1年をかけて準備され、2024年11月から2025年8月にかけて、アラブ圏の15カ国で対面インタビュー形式により実施されました。
対象国には、サウジアラビア、クウェート、カタール、イラク、ヨルダン、パレスチナ、レバノン、リビア、エジプト、スーダン、チュニジア、モロッコ、アルジェリア、モーリタニア、シリアが含まれます。
本プロジェクトは、合計40,130人の回答者を対象としており、アラブ地域で実施された調査としては史上最大規模です。完了までに413,000時間以上を要し、500人の女性を含む1,000人の研究者が動員されました。調査員が移動した総距離は100万キロメートルを超えています。
正常化に対する圧倒的な反対意見 調査の結果、アラブ世界の圧倒的多数の人々がイスラエルの承認に反対し、国交正常化を拒否していることが明らかになりました。具体的には、回答者の87%が自国によるイスラエルの承認に反対しており、賛成と答えたのはわずか6%に留まりました。
この結果は、2020年に米国の中介で複数のアラブ諸国がイスラエルと国交を樹立した「アブラハム合意」が存在するにもかかわらず、国民感情はそれとは対照的であることを示しています。なお、正常化を支持した極めて少数の層についても、その約半数は「独立した主権を持つパレスチナ国家が設立された後にのみ行われるべきだ」と条件を付けています。
国別および地域別の傾向
イスラエルの承認に対する拒絶反応が最も高かったのはリビア(96%)とヨルダン(95%)でした。これにクウェート(94%)、パレスチナ占領地(91%)、レバノン(89%)、そしてモロッコとカタール(共に89%)が続きました。
地域別では、ペルシャ湾岸地域および北アフリカ地域の回答者が、承認に対して最も強い反対を示していることが判明しました。また、2025年12月にはチュニジアで正常化に反対する100万人規模の署名活動が行われるなど、各地で抗議の動きが見られます。
近年の世論の変化と現状
いくつかの国では、過去数年間で世論に顕著な変化が見られました。
スーダン: 承認支持派の割合は、2013年から2022年の間には13%から23%の間で推移していましたが、今回の調査では7%にまで下落しました。
モロッコ: 2020年の正常化合意署名後の2022年には20%の支持がありましたが、2025年には6%にまで減少しました。
クウェート: 承認を拒否する割合が、2022年の85%から今回は94%へと上昇しました。
さらに、2025年4月には、モロッコのタンジェ・メッド港付近で、イスラエル占領地向けと疑われる航空機部品を積んだマースク社の貨物船の入港に対し、「テロリスト・シオニストへの武器輸送を止めろ」という横断幕を掲げた抗議デモが発生しています。
反対の理由と今後の展望
イスラエルの承認に反対する人々は、その理由として、イスラエル体制の「植民地主義的、アパルトヘイト的、かつ拡張主義的な性質」や、パレスチナ領土の継続的な占領を挙げています。一方で、拒絶の根拠として文化的・宗教的な正当化がなされるケースはほとんど見られませんでした。
報告書は、これらの理由がアラブ世論における一貫した立場を反映していると強調しています。イスラエルの植民地的な性質が存続する限り、この世論の方向性に根本的な変化が起きることは期待できないと結論付けています。また、イラクの首相も、イスラエルとの外交関係の可能性を断固として否定しており、正常化の概念は自国の原則と相容れないものであると明言しています。
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