住職のいない寺は約2万、墓はどうなる? 経営は引き継がれても、管理費は上がる可能性大 #つなぐ伝統
住職のいない寺は約2万、墓はどうなる? 経営は引き継がれても、管理費は上がる可能性大 #つなぐ伝統
1/10(土) 15:00配信
Yahoo!ニュース オリジナル 特集
https://news.yahoo.co.jp/articles/1f6784c1e0885e6238f34ce297d54c60783ab244?page=1
全国にある寺院のうち、約2万カ寺が「住職のいない寺」となっている。お墓の引っ越し(改葬)件数は過去最多を更新し続けている一方、「葬儀や法事の執行など、付き合いのある寺院(菩提寺)がなくなったら、先祖の墓はどうなるのか?」と不安を感じている人も多い。寺院の衰退が、墓の管理や故人の供養にどのような影響をもたらすのだろうか。(取材・文:小山内彩希/編集:大川卓也、Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部)
(中略)
10年間で約4割の寺が統廃合により消滅「背景に経営難」
枯葉の散り敷いた、廃寺の門前のイメージ(秋の紅葉)(写真:YANCHINGNOW/イメージマート)
先の男性が語るような仏教観の変化に加え、地方を中心とした檀家の減少が、多くの寺院が合併や解散に至る理由だと、駒澤大学仏教経済研究所の梶龍輔さんは言う。
「現代は加速する人口減少、さらに都市への人口集中によって、1カ寺あたりの檀家数が地方を中心に減り続けています。お寺は基本的に檀家からの布施収入で成り立っているので、檀家の減少が限界まで進めば当然ながら経営が困難になり、寺院の消滅へとつながってしまうのです」
ひとつのお寺を維持するのに必要な檀家は300軒ほどと言われるが、過疎地域においては、檀家は100軒台で兼業をしながら寺を支えている住職が少なくない。文化庁宗務課が2024年1月に公表した「宗教法人が行う事業に関する調査報告書」では、年収300万円未満の宗教法人は6割を超えている一方、寺院の修復には最低でも5000万円かかるという。
梶さんの研究からはその衰退度合いが加速していることがうかがえる。
「伝統仏教3宗派」である浄土真宗本願寺派、曹洞宗、日蓮宗を対象とした研究では、1983年から2022年までの40年間で宗教法人を解散する手続きを踏んだ寺院は703カ寺だった。そのうち、2013〜2022年で279カ寺──つまり、直近10年の間に約4割が消滅していることがわかったそうだ。
「この研究の対象は3宗派のため、真宗大谷派や浄土宗などといった、たくさんの寺院を抱える宗派まで含めて考えると、もっと多くの寺院が解散していることになります。私の調査対象は『行政上の手続きを行って宗教法人を解散し、宗教団体としての活動を終了した寺』に絞っておりますが、実際には、宗教法人格を持ちながらも機能が停止して休眠状態にあり、事実上の廃寺状態になっているお寺は日本全国にたくさんあります」
(後略)
1/10(土) 15:00配信
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https://news.yahoo.co.jp/articles/1f6784c1e0885e6238f34ce297d54c60783ab244?page=1
全国にある寺院のうち、約2万カ寺が「住職のいない寺」となっている。お墓の引っ越し(改葬)件数は過去最多を更新し続けている一方、「葬儀や法事の執行など、付き合いのある寺院(菩提寺)がなくなったら、先祖の墓はどうなるのか?」と不安を感じている人も多い。寺院の衰退が、墓の管理や故人の供養にどのような影響をもたらすのだろうか。(取材・文:小山内彩希/編集:大川卓也、Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部)
(中略)
10年間で約4割の寺が統廃合により消滅「背景に経営難」
枯葉の散り敷いた、廃寺の門前のイメージ(秋の紅葉)(写真:YANCHINGNOW/イメージマート)
先の男性が語るような仏教観の変化に加え、地方を中心とした檀家の減少が、多くの寺院が合併や解散に至る理由だと、駒澤大学仏教経済研究所の梶龍輔さんは言う。
「現代は加速する人口減少、さらに都市への人口集中によって、1カ寺あたりの檀家数が地方を中心に減り続けています。お寺は基本的に檀家からの布施収入で成り立っているので、檀家の減少が限界まで進めば当然ながら経営が困難になり、寺院の消滅へとつながってしまうのです」
ひとつのお寺を維持するのに必要な檀家は300軒ほどと言われるが、過疎地域においては、檀家は100軒台で兼業をしながら寺を支えている住職が少なくない。文化庁宗務課が2024年1月に公表した「宗教法人が行う事業に関する調査報告書」では、年収300万円未満の宗教法人は6割を超えている一方、寺院の修復には最低でも5000万円かかるという。
梶さんの研究からはその衰退度合いが加速していることがうかがえる。
「伝統仏教3宗派」である浄土真宗本願寺派、曹洞宗、日蓮宗を対象とした研究では、1983年から2022年までの40年間で宗教法人を解散する手続きを踏んだ寺院は703カ寺だった。そのうち、2013〜2022年で279カ寺──つまり、直近10年の間に約4割が消滅していることがわかったそうだ。
「この研究の対象は3宗派のため、真宗大谷派や浄土宗などといった、たくさんの寺院を抱える宗派まで含めて考えると、もっと多くの寺院が解散していることになります。私の調査対象は『行政上の手続きを行って宗教法人を解散し、宗教団体としての活動を終了した寺』に絞っておりますが、実際には、宗教法人格を持ちながらも機能が停止して休眠状態にあり、事実上の廃寺状態になっているお寺は日本全国にたくさんあります」
(後略)
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