トランプの純資産「1兆円」を総確認──暗号資産や不動産、損害賠償金まで 米国

トランプの純資産「1兆円」を総確認──暗号資産や不動産、損害賠償金まで
3/29(日) 12:00配信
Forbes JAPAN
https://news.yahoo.co.jp/articles/9a51bdeb1fb5e4318f2fda07ebe1058caceebef5?page=1

■ドナルド・トランプの純資産:65億ドル(約1兆400億円)

ドナルド・トランプ大統領の純資産をめぐっては、さまざまな見方がある。そのうちの1つ、フォーブス「世界長者番付(World’s Billionaires List)」2026年版では、トランプの純資産は65億ドル(約1兆400億円。1ドル=159円換算)と推計した。順位は645位だ。大統領の立場を自己の利益につなげた彼は、ここ1年で14億ドル(約2240億円)の資産を増加させた。

・暗号資産および流動資産:21億ドル(約3360億円)
・トゥルース・ソーシャルの親会社:12億ドル(約1920億円)
・ゴルフ場およびリゾート:15億ドル(約2400億円)
・不動産投資:12億ドル(約1920億円)
・その他の資産:5億5100万ドル(約882億円)
・訴訟関連の負債:マイナス9700万ドル(約マイナス155億円)
(※金額は、2026年3月時点のフォーブス推計。日本円の金額は、1ドル=159円換算)

トランプの暗号資産ベンチャーは、大統領選の前には停滞していたが、当選後に急拡大し、推定18億ドル(約2880億円)を資産に上乗せした。裁判では弁護団が約5億ドル(約800億円)の支払い命令を取り消すことに成功し、これも資産の増加に寄与した。かつて低迷していたライセンス事業も、海外の業者が米国大統領との取引を求めたことで活発化し、4億ドル(約640億円)の価値の増加をもたらした。

それでも資産の伸びが限定的だったのは、赤字を続けるトゥルース・ソーシャルの親会社であるトランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループ(TMTG)の持ち分の価値が、ここ1年で13億ドル(約2080億円)減少したためだ。ただし、トランプはまだ2期目の任期の大半を残しており、今後さらに数十億ドル(数千億円)規模の資産の増加があっても不思議ではない。

以下、トランプの資産の内訳を紹介する。

暗号資産および流動資産(合算):21億ドル(約3360億円)

■暗号資産および流動資産(合算):21億ドル(約3360億円)
(2026年3月時点のフォーブス推計)。

●流動資産 評価額:13億ドル(約2080億円)

トランプは現在、多額の現金を保有している。暗号資産の売却で数億ドル(数百億円)を手にしたほか、事業の持ち分の一部をアラブ首長国連邦(UAE)の王族に売却し、税引き後で約2億ドル(約320億円)を手にしたと報じられた。こうした収益は、首都ワシントンのホテル売却やサンフランシスコのオフィスビルの借り換えで積み上げてきた現金にさらに上積みされた。

●ミームコイン 評価額:3億9300万ドル(約629億円)

2期目の政権発足の直前にミームコインを立ち上げたトランプは、自身の大統領就任をめぐる注目から利益を得た。その一部は現在、取引可能な状態になっているが、ここ1年で約70%の価値を失った。

●WLFのトークン 評価額:1億7500万ドル(約280億円)

トランプ一族の主要な暗号資産ベンチャーであるワールド・リバティ・ファイナンシャル(WLF)は、立ち上げ当初に困難に直面した。しかし、トランプの当選後に状況は一変し、UAEの王族タフヌーン・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーンが主導した取引で、株式のほぼ半分を売却したと1月に報じられた。WLFは、現在までに10億ドル(約280億円)超のトークンを販売している。トランプ一族は大量のトークンを保有しているが、ロックアップ期間中のためフォーブスはその価値を低めに見積もっている。

●ステーブルコイン事業 評価額:2億4200万ドル(約387億円)

WLFは、米ドルに連動するステーブルコイン「USD1」も立ち上げた。これは価格変動を抑えた暗号資産取引を可能にするものだ。ただ、この発想自体は新しいものではない。デジタル資産運用会社ハイブマインドの創業者マット・チャンは「ステーブルコインは誰でも作れる。難しいのは普及させることだ」と指摘する。UAEの大統領が設立した企業の1つは、この事業を支援しており、USD1を用いて大手暗号資産取引所に20億ドル(約3200億円)を投資することで合意した。

●Alt5 評価額:40万ドル(約6400万円)

ナスダック上場企業Alt5は2025年8月、WLFのトークンを購入した。この取引により、トランプ一族は現金を獲得し、WLFはAlt5の少数株を取得した。

■トゥルース・ソーシャルの親会社:12億ドル(約1920億円)

金額は、2026年3月1日時点のフォーブス推計。評価額(総額から負債を差し引いた後の純資産)のみを合算。

●TMTG 評価額:12億ドル(約1920億円)

トランプのソーシャルメディア事業を行うTMTGは、財務面から見ると米国でも常識外れの企業だ。2025年の売上がわずか370万ドル(約5億9000万円)にとどまる一方、純損失は7億1200万ドル(約1139億円)に達した。ビジネスモデルの確立に苦戦している同社は、昨年5月にビットコインのトレジャリー企業へと方針転換し、12月には核融合技術の開発企業との合併を発表した。さらに2月にはトゥルース・ソーシャルの分離上場を検討していることを明らかにした。トランプ支持の個人投資家が支えるTMTGの株価は、上場以降に80%超下落しており、大統領の持ち分の価値を押し下げている。

■トランプのゴルフ場およびリゾート(合算):15億ドル(約2400億円)

金額は、2026年3月1日時点のフォーブス推計。評価額(総額から負債を差し引いた後の純資産)のみを合算。

●米国内のゴルフ場
総額:6億3800万ドル(約1021億円)○負債:推定8900万ドル(約142億円)○評価額:5億4900万ドル(約878億円)○保有資産:6州に10コース

トランプのゴルフ事業は、1期目の政権の終了以降に勢いを増した。クラブの営業利益は、2020年の1900万ドル(約30億円)から2024年には6600万ドル(約106億円)へと大きく伸びた。

●マール・ア・ラーゴ
総額:5億9600万ドル(約954億円)○負債:推定3200万ドル(約51億円)○評価額:5億6400万ドル(約902億円)○保有資産:フロリダ州パームビーチの会員制クラブ

この会員制クラブは、トランプの資産の中でも特に政治の影響を受けてきた物件だ。その兆しは、彼自身の2016年の言葉で示されていた。「最近、支配人がこう言った。『マール・ア・ラーゴはこれまでで最高の年になっています』と。私は数字を見て、『何が要因だと思う?』と尋ねた。すると彼は『選挙キャンペーンです』と答えた」。クラブの業績は、それ以降も伸び続けている。

●トランプ・ナショナル・ドラル・マイアミ
総額:3億9000万ドル(約624億円)○負債:推定1億3500万ドル(約216億円)○評価額:2億5500万ドル(約408億円)○保有資産:リゾート

多額の負債を抱えるフロリダのゴルフリゾートは、トランプの政界進出後に北東部の顧客の多くを失い、債務超過に陥る寸前まで経営が悪化した。しかし、新型コロナ後には新たな顧客が流入し、推定利益は彼の1期目の政権時に記録した最高益の2倍の2500万ドル(約40億円)に達した。

●欧州の3つのゴルフ施設
総額:1億1600万ドル(約186億円)○負債:0ドル○評価額:1億1600万ドル(約186億円)○保有資産:スコットランドに2カ所、アイルランドに1カ所のゴルフリゾート

アイルランドと英国の記録を分析した結果、トランプ・オーガニゼーションは欧州のゴルフリゾートで1億ドル(約160億円)超の損失を計上していたことが明らかになった。ただし、最近は業績が持ち直している。

トランプの不動産投資(合算):12億ドル(約1920億円)

■トランプの不動産投資(合算):12億ドル(約1920億円)

金額は、2026年3月1日時点のフォーブス推計。評価額(総額から負債を差し引いた後の純資産)のみを合算。

●6 East 57th Street
総額:1億900万ドル(約174億円)○負債:0ドル○評価額:1億900万ドル(約174億円)○保有資産:2079年および2094年までの商業用リース権2件

かつて世界有数の繁華街だったフィフス・アベニュー近くにあるこの延べ約6万5000平方フィートの物件は、オンラインショッピングの拡大で打撃を受けた。ただし、コロナ後の高額取引が市場に一定の回復期待をもたらした。

●1290 Avenue of the Americas
総額:14億ドル(約2240億円)○負債:9億5000万ドル(約1520億円)○評価額:1億4200万ドル(約227億円)○保有資産:オフィス・商業施設の30%の持ち分

トランプはトランプ・タワーから南に5ブロック、西に1ブロックの位置にあるこのマンハッタンの超高層ビルに出資しているが、運営には関与していない。管理はボルネード・リアルティ・トラストのCEOで、2016年のトランプ陣営の経済顧問も務めたスティーブン・ロスが担っている。

●555 California Street
総額:17億ドル(約2720億円)○負債:12億ドル(約1920億円)○評価額:1億4100万ドル(約226億円)○保有資産:3棟からなる複合施設の30%の持ち分

トランプとパートナーのボルネード・リアルティ・トラストは、1期目の政権終了後まもなくサンフランシスコのビルのローンを借り換え、負債を2倍以上に増やした。ボルネードは変動金利リスクをヘッジしたが、トランプは当初これを行わず、結果的に数百万ドル規模の損失を被った。

●トランプ・タワー
総額:1億9600万ドル(約314億円)○負債:1億ドル(約160億円)○評価額:9600万ドル(約154億円)○保有資産:オフィスおよび商業施設

トランプはトランプ・タワーの床面積について、オフィスと商業スペースが24万6000平方フィートあると主張していたが、フォーブスが実際の登記を調べたところ、23万5000平方フィートで、そのうち5万3000平方フィートはエレベーターやトイレ、機械設備などの価値の低い共用部分だった。

●トランプ・パーク・アベニュー
総額:8800万ドル(約141億円)○負債:0ドル○評価額:8800万ドル(約141億円)○保有資産:コンドミニアム17戸と商業施設の一部

トランプは大統領就任から1カ月後、トランプ・パーク・アベニューのペントハウスを1590万ドル(約25億円)で売却した。買い手のアンジェラ・チェンは、「グローバル・アライアンス・アソシエーツ」という企業を率いていたと見られる人物だ。同社は自社サイトで、「最上層の政府高官とのネットワークを活用できる」とうたっていた。

●フロリダ州の住宅4件
総額:1億200万ドル(約163億円)○負債:0ドル○評価額:1億200万ドル(約163億円)○所在地:フロリダ州パームビーチおよびウェストパームビーチ

トランプが1期目の在任中に購入した不動産は、これまでのところ1件しか確認されていない。マール・ア・ラーゴの向かいにある邸宅で、2018年に姉から約1900万ドル(約30億円)で取得した物件だった。当時は高額に見えたが、現在では割安な買い物だったように見える。プライベートエクイティ業界のビリオネアであるロバート・スミスは、連邦の脱税調査に巻き込まれていた際、この物件を借りていた。

●40 Wall Street
総額:1億400万ドル(約166億円)○負債:0ドル○評価額:1億400万ドル(約166億円)○保有資産:2059年までのリース権

トランプは2025年、ロウアー・マンハッタンのこのビルに対する推定1億1400万ドル(約182億円)の債務を完済し、長年重荷となっていた負債を解消した。

●トランプ・インターナショナル・ホテル・ラスベガス
総額:1億4600万ドル(約234億円)○負債:0ドル○評価額:7300万ドル(約117億円)○保有資産:ホテルおよびコンドミニアムの50%の持ち分

トランプはパートナーのフィル・ラフィンとともに、2017年から2020年にかけてこの施設内の複数のユニットを売却した。

●トランプ・タワーのペントハウス
総額:4500万ドル(約72億円)○負債:0ドル○評価額:4500万ドル(約72億円)○保有資産:ニューヨークの約1万1000平方フィートの住居

トランプは長年、自宅の広さを3万3000平方フィートと主張していたが、市の記録では実際は約1万1000平方フィートだった。

●住宅用区画
総額:4500万ドル(約72億円)○負債:0ドル○評価額:4500万ドル(約72億円)○所在地:カリフォルニア州ランチョ・パロス・バーデス

●トランプ・ワイナリー
総額:4400万ドル(約70億円)○負債:0ドル○評価額:4400万ドル(約70億円)○所在地:バージニア州シャーロッツビル

●トランプ・インターナショナル・ホテル&タワー・シカゴ
総額:7700万ドル(約123億円)○負債:0ドル○評価額:3800万ドル(約61億円)○保有資産:商業施設の約50%と住宅・駐車場の一部

トランプは2023年10月、ドイツ銀行からの4500万ドル(約72億円)の借入を返済し、さらに2カ月後にはもう1本の不明瞭なローンも解消した。これにより、建設以来、債務問題に悩まされてきたこの物件の負担は軽減された。

●トランプ・パーク/トランプ・パーク・イースト
総額:3100万ドル(約50億円)○負債:0ドル○評価額:3100万ドル(約50億円)○保有資産:住宅、ガレージ、商業施設の一部

トランプは1期目の在任中にトランプ・パーク・イーストのコンドミニアム3戸を計750万ドル(約12億円)で売却したが、いずれの買い手も匿名のペーパーカンパニーだった。

●セブン・スプリングス
総額:3000万ドル(約48億円)○負債:0ドル○評価額:3000万ドル(約48億円)○所在地:ニューヨーク州ベッドフォード

●トランプ・ワールド・タワー
総額:2200万ドル(約35億円)○負債:0ドル○評価額:2200万ドル(約35億円)○保有資産:商業施設、ガレージ、住宅の一部

●トランプ・プラザ
総額:1700万ドル(約27億円)○負債:0ドル○評価額:1700万ドル(約27億円)○保有資産:協同住宅2戸と商業施設・ガレージ・住宅の一部のリース権

●セントマーチンの住宅
総額:1200万ドル(約19億2000万円)○負債:0ドル○評価額:1200万ドル(約19億2000万円)

トランプは2013年に知人の実業家からこの物件を非公開の金額で購入した。2017年5月に2800万ドル(約45億円)で売却を試みたものの、その後値下げし、現在も売却には至っていない。

●トランプ・インターナショナル・ホテル&タワー(ニューヨーク)
総額:1500万ドル(約24億円)○負債:600万ドル(約9億6000万円)○評価額:900万ドル(約14億4000万円)○保有資産:商業施設、ガレージ、住宅の一部

●ニューヨーク州ブライアクリフの土地
総額:500万ドル(約8億円)○負債:0ドル○評価額:500万ドル(約8億円)○保有資産:未開発地

●バージニア州の住宅2件
総額:200万ドル(約3億2000万円)○負債:0ドル○評価額:200万ドル(約3億2000万円)○保有資産:ゴルフ場に隣接する住宅2件

●トランプ・パレス
総額:50万ドル(約8000万円)○負債:0ドル○評価額:50万ドル(約8000万円)○保有資産:ストレージユニット

その他の資産(合算):5億5100万ドル(約882億円)

■その他の資産(合算):5億5100万ドル(約882億円)

金額は、2026年3月1日時点のフォーブス推計。評価額(総額から負債を差し引いた後の純資産)のみを合算。

●トランプのライセンスおよび運営事業
総額:5億3300万ドル(約853億円)○負債:0ドル○評価額:5億3300万ドル(約853億円)

トランプのブランド事業は、2021年1月6日の連邦議会襲撃事件の後、深刻な打撃を受けたように見えた。不動産アナリストのケビン・ブラウンは当時、「トランプという名前とイメージには取り返しのつかない損害が生じた」と指摘していた。しかし状況は一変した。トランプが2024年の大統領選で勝利すると、ライセンス事業は急拡大し、就任後もその勢いは続いた。ブカレストからモルディブに至るまで、新たな契約が相次いでいる。

●トランプの航空機
総額:1100万ドル(約17億6000万円)○負債:0ドル○評価額:1100万ドル(約17億6000万円)○保有資産:ヘリコプター1機、航空機1機

●子どもへの貸付金
総額:500万ドル(約8億円)

トランプの納税申告書によれば、長男ドナルド・ジュニア、長女イバンカ、次男エリックの3人に対し、優遇条件の貸付が行われていた。これらの契約に基づき、2015年から2020年にかけて、子どもたちは合計で年間約5万ドル(約800万円)の利息を父親に支払っていた。

●トランプの年金
評価額:200万ドル(約3億2000万円)

■トランプの訴訟関連の負債:-9700万ドル(約-155億円)

金額は、2026年3月時点のフォーブス推計。

●損害賠償
評価額:-9700万ドル(約-155億円)

ニューヨークの控訴裁判所は、トランプの民事詐欺訴訟に関連して下された約5億ドル(約800億円)の罰金支払い命令を無効とした。ただし、百貨店でレイプ被害を受けたと訴えた作家E・ジーン・キャロルに対する損害賠償の支払い義務は依然として残っている。トランプはこの訴えを否定し、現在も控訴中だが、その間も利息は積み上がっている。



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