ロシア国際問題評議会の新会長「今は新しい世界大戦」 ロシアの原則と対外関係構築の方向性 RIAC Dmitry Trenin
Interview with Dmitry Trenin
‘We bow to no one’: Trenin sets out Russia’s worldview in a ‘new world war’
Elena Chernenko, special correspondent at Kommersant
April 5, 2026 19:36
https://www.rt.com/russia/637361-we-bow-to-no-one/
「我々は誰にも屈しない」:トレニン氏が語る「新しい世界大戦」下のロシアの世界観
新しい世界大戦という認識
ロシア国際問題評議会(RIAC、Wiki英語)の会長に就任したドミトリー・トレニン氏(Wiki英語)は、現在の国際情勢を「新しい世界大戦」と定義した。これは第一次・第二次世界大戦の延長ではなく、現代の技術進歩と根本的な変化を伴う独自の局面であるという。同氏は、ロシアはこの戦いを経て、より強く賢明な国家として浮上しなければならないと強調している。
RIACの役割は、単なる書類作業ではなく、多忙な外交官や意思決定者に対し、実用的かつ本質的な専門知識を提供することにある。
「敵」としての欧米への再評価
トレニン氏は、友好国だけでなく「非友好的」と見なされる国々、特に敵としてのウクライナや西欧を深く研究する必要性を説く。ロシアは長年、西欧を米国の「属国」であり、政治のために経済を犠牲にしない実利主義者だと誤認していた。しかし、ドイツを含む欧州諸国が迅速にロシアとの貿易断絶に踏み切ったことは「啓示」であった。
一方で、トランプ政権が進めるウクライナ和平案に欧州が抵抗し、米国とイスラエルによる対イラン戦争に反発している現状を受け、欧州を単なる属国と切り捨てる見方はもはや不適切であり、再評価が必要だとしている。
近隣諸国およびアジア・中東との均衡
ロシアの安全保障にとって、かつてのソ連構成共和国(中央アジア、南コーカサス)や、イラン、トルコといった近隣諸国との関係は最優先事項である。
特に中国は最大の隣国として細心の注意を払うべき対象だが、トレニン氏は「ロシアは大国であり、ジュニアパートナー(格下の相棒)にはなり得ない」と述べ、中国と対等な関係を維持する重要性を強調した。
また、米国がインドを中国やロシアに対して利用することを防ぎ、戦略的パートナーである中国・インド間の均衡を保つことがロシアの国益にかなうと主張している。
自立した大国としての外交方針
2021年の著書で提唱した「外交的均衡」は、ウクライナでの軍事作戦を経てより複雑な課題となった。
米国はウクライナに情報提供を行い攻撃を支援する「敵」であるが、イギリスのような直接的な敵対者とは区別して扱うべきだという。
ロシアは、西側諸国との歴史的な対決の中にありながら、パートナーを支援しつつも「自由な機動性」を確保しなければならない。同氏は、ロシアは主権国家として誰にも屈することなく、世界の崩壊を防ぐ存在であるべきだと結論付けている。
‘We bow to no one’: Trenin sets out Russia’s worldview in a ‘new world war’
Elena Chernenko, special correspondent at Kommersant
April 5, 2026 19:36
https://www.rt.com/russia/637361-we-bow-to-no-one/
「我々は誰にも屈しない」:トレニン氏が語る「新しい世界大戦」下のロシアの世界観
新しい世界大戦という認識
ロシア国際問題評議会(RIAC、Wiki英語)の会長に就任したドミトリー・トレニン氏(Wiki英語)は、現在の国際情勢を「新しい世界大戦」と定義した。これは第一次・第二次世界大戦の延長ではなく、現代の技術進歩と根本的な変化を伴う独自の局面であるという。同氏は、ロシアはこの戦いを経て、より強く賢明な国家として浮上しなければならないと強調している。
RIACの役割は、単なる書類作業ではなく、多忙な外交官や意思決定者に対し、実用的かつ本質的な専門知識を提供することにある。
「敵」としての欧米への再評価
トレニン氏は、友好国だけでなく「非友好的」と見なされる国々、特に敵としてのウクライナや西欧を深く研究する必要性を説く。ロシアは長年、西欧を米国の「属国」であり、政治のために経済を犠牲にしない実利主義者だと誤認していた。しかし、ドイツを含む欧州諸国が迅速にロシアとの貿易断絶に踏み切ったことは「啓示」であった。
一方で、トランプ政権が進めるウクライナ和平案に欧州が抵抗し、米国とイスラエルによる対イラン戦争に反発している現状を受け、欧州を単なる属国と切り捨てる見方はもはや不適切であり、再評価が必要だとしている。
近隣諸国およびアジア・中東との均衡
ロシアの安全保障にとって、かつてのソ連構成共和国(中央アジア、南コーカサス)や、イラン、トルコといった近隣諸国との関係は最優先事項である。
特に中国は最大の隣国として細心の注意を払うべき対象だが、トレニン氏は「ロシアは大国であり、ジュニアパートナー(格下の相棒)にはなり得ない」と述べ、中国と対等な関係を維持する重要性を強調した。
また、米国がインドを中国やロシアに対して利用することを防ぎ、戦略的パートナーである中国・インド間の均衡を保つことがロシアの国益にかなうと主張している。
自立した大国としての外交方針
2021年の著書で提唱した「外交的均衡」は、ウクライナでの軍事作戦を経てより複雑な課題となった。
米国はウクライナに情報提供を行い攻撃を支援する「敵」であるが、イギリスのような直接的な敵対者とは区別して扱うべきだという。
ロシアは、西側諸国との歴史的な対決の中にありながら、パートナーを支援しつつも「自由な機動性」を確保しなければならない。同氏は、ロシアは主権国家として誰にも屈することなく、世界の崩壊を防ぐ存在であるべきだと結論付けている。
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